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So, Coffee?

COLUMN

COFFEE MEETS CULTURE
歴史も香りも表現できる切手の世界。

Dec 04.2021

生産の様子から、おいしく飲む瞬間までを描いたコーヒー切手。その歴史は19世紀末まで遡るが、当初は南米、アフリカなど、コーヒー宣伝のために発行するものが主流だった。その典型的な一枚がAのようなデザイン。コーヒー豆が詰まった麻袋の手前に赤く熟した枝付きのコーヒーチェリーが横たわり、フレッシュなおいしさを想像させる。

A(ブラジル /1938年)

また国土の地図と合わせるのも産出国らしいスタイルで、Bはピンクで彩って国土を示してる。自国の「コーヒーとカカオの日」を記念した一枚で、カラフルな色使いが印象的だ。

B(コンゴ共和国/ 1980年)

一方、消費側の欧米諸国の切手は、コーヒーと自国の歴史を表現したものが多い。Cは「ヨーロッパにおけるポーランド人の足跡」というテーマで発行された一枚。艷やかなコーヒー豆に囲まれた肖像画はフランツ・コルシツキーという人物で、1683年、ウィーンがトルコ軍に包囲されたとき、包囲網を突破し援軍を呼んだ英雄だ。彼はトルコ軍が残したコーヒー豆をもとにウィーン初のコーヒーハウスを開店し、その店名が「ブルーボトル」といわれている。

C(ポーランド/2009年)

Dは17世紀にコーヒーハウス経営者の「エドワード・ロイド・コーヒーハウス」の外観。情報収集のため、ここに集っていた保険組合を組織したことで知られる。切手の小さな紙片には歴史の重さも載せられるが、同時にコーヒー最大の魅力、豊かな香りを含ませることもできる。

D(アセンション島 〈イギリス〉/1988年)

Eは生産から焙煎、カフェの様子を描き、ニューカレドニア産コーヒーの魅力を宣伝する切手。美女のイラストに加えてコーヒーの香りまで仕込んである贅沢な3枚シリーズだ。

E(ニューカレドニア/ 2002年)

Fは人の五感を5枚のシリーズで描いたユニークなデザイン切手のうちの一枚。コーヒー切手が担当するのは、もちろん「嗅覚」。湯気の立つおいしそうなコーヒーの絵柄に鼻を近づけると、コーヒーの香りがふわりと漂う。

F(ポルトガル/2009年)

かつての伝統的な切手といえば国家元首や女王の肖像を描いた物が多かったが、21世紀に入ると各国で発行枚数がぐっと増加。次第に人々の身近にある文化を美しく表現する切手が増えてきた。例えば「コーヒーカルチャー」がテーマのGはいかにも北欧らしい色使いとタッチで、エスプレッソマシンやコーヒーカップなどを描写。現代のヨーロッパのコーヒースタイルをわかりやすく表現した4枚組だ。

G(スウェーデン/2006年)

Hはオランダを代表するコーヒーブランド「ダウ・エグバーツ」の250周年記念切手。

H(オランダ/2003年)

Iは1939年にオープンしたウィーンの老舗「カフェ・ハヴェルカ」の外観と、名物コーヒーのメランジェをデザイン。市民に愛されるコーヒー文化を、それぞれ小粋な切手に仕上げている。

I(オーストリア/2011年)

この分野では南北アメリカも負けていない。JとKは20世紀半ばの比較的早い時代に発行されたきってで、単色刷りのシンプルなスタイルだ。今見ても、まったく古さを感じさせないモダンなデザインが目を引く。

J(メキシコ/1988年)
K(ブラジル/ 1961年)

Lは19世紀後半に作られたアンティークのコーヒーポットを描いたもの。これがまさにアメリカのコーヒー文化のルーツなのだろう。もっともルーツを語りだせば、コーヒー発祥の伝説が残るエチオピアを忘れてはならない。

L(アメリカ/ 2004年)

Mはエチオピアコーヒーの儀式「カリオモン」を紹介するユニークな一枚だ。

M(エチオピア/1982年)

 

最後は取っておきの美しい切手を紹介する。コーヒーの枝を背景に立つコロンビア美女を描くNは「ミス・ユニバース記念」。

N(コロンビア /1959年)

Oはコーヒーチェリーの縁取りの中に描かれたブルーマウンテン。どちらも世界的な美しさを切り取った一枚で、コーヒー切手の華やかさが感じられる。

O(ジャマイカ /1994年)

 

教えてくれた人

突々啓行さん

東京都杉並区で自家焙煎の 喫茶店『木突木』を営む。趣味で長年、切手を集め、世界で発行されたコーヒー切手をほとんど所有する著名 なコレクターとして知られる。

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