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So, Coffee?

COLUMN

常識にとらわれない エスプレッソの新スタイル5

豆が持つ個性を引き出してこそ最高の1杯となるエスプレッソ。国内外のバリスタ競技会で見かけた新たな試みをご紹介します。

 

Topic 1
エスプレッソにシングルオリジンを使うバリスタが増えてきている!

これまで、エスプレッソといえば焙煎の深い豆を何種類かブレンドして、ビタ ーな味を表現するのが主流でした。しかし、最近では比較的焙煎の浅いシン グルオリジンを使って豆の個性が凝縮された、甘味や酸味を追求するバリス タが増えています。

 

Topic 2
お湯の温度や圧力を変えてコーヒーの豆の個性を引き出す

酸味や甘味を強調するためにお湯の温度や圧力を、一般的な数値(92 ~ 94°C の温度で約 9 気圧)から変えるバリスタが増えました。コーヒー豆の個性に 合わせ、調整しやすいマシンがバリスタたちに支持されています。

 

Topic 3
味が変わればカップも変わる!薄口のカップが競技会でメジャーになりつつある

これまでは、エスプレッソが舌の中央を抜けるように、縦長でチューリップ型 のカップが主流でしたが、最近ではエスプレッソが舌全体に行き渡り、複雑な 味わいが感じられる浅くて幅が広く、口当たりのやさしい薄口のカップを使 用するバリスタが増えてきました。

 

Topic 4
より繊細な味わいを表現するエスプレッソマシンも増えている!

よりおいしいエスプレッソを淹れたい! そんなバリスタたちの熱意に応えるように、マシンも進化しています。抽出圧力や抽出量などを自由自在に調整できるので、イメージ通りのエスプレッソを淹れられるようになりました。

 

《本格派》
La Marzocco STRADA AV(ラ マルゾッコ ストラーダ エーヴイ)

エスプレッソを抽出する湯を温めるボイラーとミルク用のボイラーが独立したマルチボイラーシステム。ボイラーはステンレス製で、熱が冷めにくく、安定した温度で抽出できます。また、エスプレッソ抽出用のボイラーはグループごとにあって、個別に温度設定が可能です。

◎POINT
温度や圧力や抽出量などをあらかじめ設定しておけば、ワンタッチのボタン操作で安定したエスプレッソを継続的に抽出できます。

◎POINT
蒸気でミルクを温めるミルクスチームワンドは、触れてもやけどをしない二重構造で常にクールな状態が保たれます。

 

《オペレーション重視派》
Franke(フランケ)全自動エスプレッソコーヒーマシン A600FMミルク冷蔵庫 SU05 CM

ディスプレイに表示される設定済みのメニューをタッチするだけで、 さまざまなドリンクが抽出できるフルオートマシン。蒸気ではなく 常温のエアで泡立てるエアポンプ式を採用し、冷たいミルクフォーム を作ることが可能です。

◎POINT
ミルクフォームはエアポンプ式で、蒸気でミルクを泡立てるスチーム式よりも、濃くきめ細かいクリーミーな仕上がりになります。

◎POINT
大型ディスプレイを搭載し、携帯電話を操作するような感覚で多彩なメニューが抽出できます。ホッパーは、コーヒー豆用に2つ、パウダー用に2つあります。

 

Topic 5
安定した味わいを提供するコーヒー器具にも熱視線!

エスプレッソ抽出でバリスタを悩ませることのひとつ に同じ品質で抽出し続ける「安定性」があります。こ こで紹介する 2 つのアイテムは、ともに味の「安定性」 をサポートする最新器具。バリスタ競技会では、多く の参加者が使用しています。

O.C.D ディストリビューターツール

「粉のディストリビューション(分配)=レベリング」に役立つ器具。フィルター内にコーヒー粉を入れたら、上からかぶせてクルクルと2、3回転さ せるだけ。コーヒー粉は平らに、そして均一に分配されます。

 

プッシュタンパー

タンピングにおける「粉をどこまで押し込むか」 を設定してロックできる器具。本体部分は2層構造で、2層間はネジ式になっているので微妙な高さ(豆を押し込む深さ)の調節が可能です。

 

“TREND WORD”
ミルクビバレッジ

エスプレッソとミルクを合わせるアレンジコーヒーにも新しい動きがみられます。 従来の競技会では、たとえば、カプチーノは「容量は150 ~ 180cc。エスプレッソと スチームドミルクの比率は1対1で、カップの淵まで液体で満たし、その上に1cmの フォームドミルクを乗せる……」といった細かい規定がありました。しかし、現在、 一部の競技会では、エスプレッソとスチームした牛乳を使うドリンクは、すべて「ミ ルクビバレッジ」という大枠で捉えるようになりました。バリスタは、より自由に 創作できるようになったわけです。

カフェラテやカプチーノよりも使用するスチームドミルクがきめ細かくてクリー ミーな「フラットホワイト」は、ミルクビバレッジの代表格。ニュージーランドや オーストラリアのカフェではすでに有名なドリンクですが、これから世界的に流行 する兆しです。フラットホワイトのような新しいミルクビバレッジが、これからど んどん登場してくるでしょう。

カフェラテ

 

フラットホワイト

 

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