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So, Coffee?

COLUMN

アメリカのコーヒーブームを牽引する、
サンフランシスコのコーヒーヒストリー。

Dec 12.2021

「サードウェーブ」の発信地として、一躍コーヒーカルチャーを牽引する街として注目を集めるようになったサンフランシスコ。コーヒーとの関わりは深く、19世紀のゴールドラッシュまでさかのぼる。移民とともに多彩な食文化も持ち込まれ、エスプレッソがイタリア人によって広められたのが、サンフランシスコにおけるコーヒーカルチャーの始まりだ。

常連客で賑わい、のんびりと歓談する様子はまるでイタリアの街角のような雰囲気の『Caffe Trieste at North Beach (カフェ トリエステ ノースビーチ店)』。店内の壁一面に家族や訪れた著名人の写真がぎっしりと飾られ、歴史を感じさせる。週末にはバンド演奏なども定期的に開催している。

ノースビーチにある『Caffe Trieste(カフェ トリエステ)』は1956年創業。フランシス・フォード・コッポラ監督が『ゴッド・ファーザー』の脚本を執筆したことでも知られている。焙煎された豆を買うのが一般的だった当時、イタリアの深入り豆は手に入らず、自社で焙煎を始めたという。「ヨーロッパ移民たちは、これぞヨーロッパの味!と喜んで通ってくれた」と、創業者の孫で3代目のイーダ・パンターレオ・ゾービ氏。

1878年には、のちにカップテスト法や真空缶詰コーヒーを開発する『HILLS BROS COFFEE(ヒルスコーヒー)』が、コーヒー豆を扱う小売店として誕生。「大量生産・大量消費」の「ファーストウェーブ」の立役者だ。

 


全米に250店舗も展開する『Peet’s Coffee & Tea (ピーツコーヒー)』のバークレーにある1号店。博物館コーナーも併設され、歴史的な資料やかつて使われていたロースターなどの貴重な機材を間近で見ることができる。

1960年代に広まった、「セカンドウェーブ」といえばシアトル発の『Starbucks Coffee(スターバックスコーヒー)』が有名だが、創業のモデルとなったのはサンフランシスコ発の、『Peet’s Coffee & Tea(ピーツコーヒー&ティー)』。1966年にオランダ移民だったアルフレッド・ピート氏によってオープン。高品質な深入り豆を使ったコーヒーが特徴で現在も根強い人気のチェーン店だ。

 

産地を限定したシングルオリジンの浅炒りの豆を一杯ずつ丁寧に淹れる『Blue Bottle Coffee(ブルーボトルコーヒー)』。

日本の喫茶店文化から影響を受けて生まれたといわれる「サードウェーブ」は2002年に立ち上げられた『Blue Bottle Coffee(ブルーボトルコーヒー)』が代表格。ガレージでの焙煎からスタートし、世界へ発信できたのは、1億ドル以上もの投資がシリコンバレーのベンチャーキャピタルから集まったからだ。いつの時代もコーヒーカルチャーの先を走るサンフランシスコ。次の’’波’’に注目したい。

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