エチオピア流
コーヒーの楽しみ方。
Dec 03.2021
コーヒー発祥の地ともされるエチオピアではコーヒーが文化として定着している。産地としてのエチオピアだけでなく、現地でのコーヒーでの付き合い方を訪ねてみた。
生産だけではない、消費者としても超一流
とにかくエチオピアの人はコーヒーをよく飲む。朝、昼、晩。それ以外にも飲む人は飲む。しかも深入りされた濃いめのコーヒーをためらうことなく。夜にそんな濃いコーヒーを飲んで、眠れなくならないのかとこっちが少し心配になるぐらいだ。都会の街角にはカフェが多く軒を連ね、地方に行けば露店でコーヒーを手軽に楽しめる。 エチオピア以外のアフリカ諸国でもコーヒーは栽培されているがそのほとんどは輸出用で国内ではほとんど消費されていない。ところがエチオピアでは生産量の約40%が国内で消費されており、生産と消費両方でコーヒーが根付いているのだ。そんなコーヒーラバーが多いエチオピアで是非とも体験したいのが”カリオモン”。英語では”コーヒー・セレモニー”と呼ばれ、コーヒーを飲むことを儀式化した方法となっている。日本の茶道のようなもので、しっかりとした手間を踏んでコーヒーを楽しむ。ただ、場合によっては1時間半から2時間以上かかることもあるのだとか!また、南西部では香辛料とともに薬として用いたり、コーヒーの実をそのまま調理して食用にもしている。そもそも”コーヒー”という呼び名はエチオピアにもあったコーヒーの産地カファ(Kaffa)がアラビア語に取り入れたという説もあるほど。エチオピアとコーヒーは切っても切れない関係なのだ。