カフェに置きたくなる、
現代作家が手がけたマグカップ。
客様にコーヒーを提供する際に、豆や淹れ方にこだわるのはもちろんのこと、できれば器も味のあるものを使ってみたい。そんなご要望にお応えして、人気の現代作家のマグカップをセレクト。数客でも用意があれば、カフェの品格もぐんとアップ! お客様との会話も弾みます。
イイホシユミコ/アプレミディカップ
シャープな印象と柔らかさが程よくミックスされた使いやすいデザインは、イイホシさんの作品の特徴です。口元を器にあてたときのピタッとした感触までを計算に入れ、飲み口が少し薄く作られているのがポイント。浅めにデザインされたカップは、デザートカップとして使っても映えるでしょう。
小澤基晴/翡翠釉マグカップ
小澤さんの作る器は、懐かしさとほっこりさが内包されているので、使っているとき誰もがつい笑顔になってしまいそう。美しい翡翠色のマグは、口の部分が適度に反っているので飲み心地がしなやかでスムーズ。取っ手が大きく作られているので、持つのが楽しくなります。
伊藤 満/ツートンマグ
ホワイトとブルーのツートンカラーが愛らしいマグカップ。一見すると、モダンでありながら、実は古風に粘土細工のような表面の凹凸を優しく表現するのが、伊藤さんの作風です。イタリア中部の町デル ータでの作陶経験を生かし、古い白壁のような風合いを見事に生み出しています。
稲吉善光/黒釉薬マグカップ
黒釉(こくゆう)とは、鉄分を多量に含む鉄釉のひとつで黒く発色したものを指します。稲吉さんの作陶は、黒釉を使うため「土っぽさ」が伝わってきて、見るほどに吸い込まれそうな魅力を感じます。この独自の形をした取っ手も工夫の表れ。コーヒーはもちろんスープカップにも使えそうですね。
城 進/マグカップ
力強い雰囲気の作陶で知られる城さんの作品は、使いやすく料理や飲み物を引き立たせてくれる包容力があります。鉄絵の文様が入った小ぶりのマグカップは、手にすっぽりとなじむ大きさで、やや濃いめのコーヒーにピッタリ。内側は、鉄釉(てつゆう)なので、茶渋なども気にならず、カフェでも取り扱いが便利です。
藤居奈菜江/カフェオレマグ
ころんと丸みを帯びた形は、手に持った時にしっくりとくる心地よさ。カフェオレマグらしく、たっぷりと入れられるように深めなつくりが気が利いています。女性作陶家の藤居さんは、信楽や瀬戸の土を使い、”練り込み”という技法で土の質感を生かした作風が特徴。見れば見るほど、惚れ惚れします。
矢口紀子さん
スタイリスト。『anan』『雑貨カタログ』などの雑誌をメインに、広告のスタイリングやショップディスプレイなども手がける。