withコロナ時代にカフェができることは?
上島珈琲店 赤坂一ツ木通り店の取り組み。
おもてなしに加えて「安心・安全」を最優先に。新しい接客スタイルの開拓へ。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、人々の意識や暮らしに大きな影響を及ぼしています。カフェはこれまでと違った接客スタイルを取り入れていく必要が出てきました。これまで接客といえば“おもてなし”でしたが、これからは「安心と安全」を最優先に考えていく時代へとスイッチしていくのではないでしょうか。このような緊急下でどのような対策をしてきたのか、ウィズコロナ時代をどう迎えるのか。上島珈琲店 赤坂一ツ木通り店を例にご紹介します。
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スタッフの出勤前検温と出勤時の体調確認
出勤前、スタッフは自宅で検温し、店長へ報告。37度5分以上あったら報告のうえ、出勤を控える。また、熱はなくても体調がすぐれない場合も同様に欠勤するように指導。急な欠勤があっても代わりのスタッフをすぐに手配できるような体制を整える。さらに、スタッフの控室に体温計を用意してこまめにチェックできるようにし、出勤後にも咳や頭痛など体調の変化がないかを確認。マスクを使用することで喉が乾きやすくなるため、こまめな水分補給を呼びかけるなどフォローも忘れない。
客席間のスペースをゆったり確保。
店内の換気も徹底し、感染抑制
通常時は2列に計10席設けていた入り口近くの大テーブルを6席に減らし、席の間隔を十分確保。4人席もおひとりのお客様用にすることで、周囲との距離を確保。間引いた店内用の椅子はテラス席に移動させて活用。ただ席を間引くのではなく、快適で居心地のいい空間をつくることも大切。また、1週間ごとに3カ所の出入口を全開にして、換気を徹底。2カ所以上を同時に開けることで空気の流れができ、効率的に喚起することができる。
レジでの並び方のご案内
ソーシャルディスタンスを確保するために、お客様には1.5mの間隔を開けて並んでいただくようにPOP(足跡マーク)を床に貼付。混雑してソーシャルディスタンスを保ことが難しくなった時には、来店されたお客様にレジに並ぶ前に席を確保していただくようご案内。以前から混雑時にしてきたお声がけが、ソーシャルディスタンス対策に役立っている。
全スタッフがマスクを着用
すべてのスタッフはマスク着用でお客様に対応。赤坂一ツ木通り店は、レジにアクリルパーテーションを設置。声のトーンは高く、声を大きく、はっきりと話すことを意識。目元だけでも笑顔が伝わるように、表情にメリハリをつけるようにしている。ご注文時には、スタッフはメニューを指さし確認するなどの工夫もプラス。
金銭の授受はキャッシュトレーの使用を徹底
電子決済を導入していたことでお互いが安心
以前は、会計時には手渡しでの対応だったが、現在はキャッシュトレーを介しての受け渡しに変更。いっさいの接触なしに安全に行われる。「楽天モバイルオーダー」を利用した事前注文・決済サービスにも対応。注文いただいた商品を店頭で渡すだけなので、接触機会を減らすことができた。さらに、スマートフォンで会計できる上島珈琲店のアプリを利用するお客様も増加。操作がわからない場合は、お声がけしたうえでスマートフォンを預かり、会計処理を行っている。
その他の取り組み
・店内にアルコール消毒液を設置
・コンディメントバーの廃止
・テイクアウトの告知
・客席をアルコールで消毒
・ダスターの廃止
・トレーをアルコールで拭き上げる
・テイクアウトのストローは未開封のまま渡す
・紅茶ティーバックはトング、またはエンボスを使用して巻き付けて提供
・トイレのエアタオル中止、トイレ使用時の注意喚起
・オープンスペースの陳列を中止
・喫煙スペースの使用中止