withコロナでさらに進化中!
サンフランシスコのカフェ事情。
今回の取材で現地を訪れたのは2020年2月末。その後、新型コロナウイルスの大流行により、世界中の暮らしは一変しました。サンフランシスコのカフェやレストランはどのように変わったのでしょうか。現地コーディネーターの関根絵里さんにお話を伺いました。
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ウィズコロナでさらに進化中!サンフランシスコのカフェ事情
地元ワーカーと世界からのビジターで活気に満ち溢れていたオフィス街。しかし、新型コロナウイルスの流行により、カリフォルニア州はいち早く緊急事態宣言を発し、サンフランシスコでは全米に先駆けてロックダウン(都市封鎖)が発令されました。オフィスに努める人たちは直ちにリモートワークに切り替え、オフィス街はゴーストタウンのように。しかし、ニューヨーク州のマンハッタンを抜いて高いと言われるサンフランシスコの家賃。厳しい状況のなかでも、飲食店はテイクアウトのみが認められ、それぞれが工夫をしながら必死に生き残りをかけて奮闘しています。
SNSで情報発信&アプリで事前注文・決済
カフェやレストランは、メニューや営業時間を縮小。日々状況が変わるなかで活躍したのは、InstagramやFacebookなどのSNSでした。簡単にリアルタイムでアップでき、お客様にとってもチェックしやすい手軽さが魅力です。利用する際には、事前に注文と決済ができるアプリケーションに注目が集まりました。人との接触や金銭のやりとりなど、物理的な接触を極力減らすらすことができ、安心して利用することができるからです。
非接触型の救世主 ロボットが大活躍
もともとデリバリーが盛んなサンフランシスコ。サービスを行う企業は30以上もあります。IT企業の集まるシリコンバレーでは、AIを搭載した「デリバリーロボット」も活躍。非接触型スタイルであることはもちろん人件費削減にもつながることで見直され、開発したスターシップテクノロジー社は、このコロナ禍で急成長しました。
オープンエアで再スタート
2020年6月15日、オープンエアでの飲食が認められるようになりました。野外スペースを持たない店舗のために、歩道や道路脇の駐車場ペースを解放。スペースをシェアする新しい取り組みがスタートし、人とおしゃべりが大好きなサンフランシスコの人々はカフェでの再会を喜びました。今後は、IT技術の開発もあわせて、新しいカフェスタイルがさらに進化していくことでしょう。
関根絵里さん
フード&ライフスタイル・ライター/コーディネーター
1996年に米国カリフォルニア州に移住。2000年より日本語タウンサンフランシスコ版を担当。現在、フリーランスとしてコラムやレポートを寄稿しながらメディア、食視察コーディネーターとして活動中。著書に『カリフォルニア・オーガニックトリップ』(ダイヤモンド社)がある。サンフランシスコ在住。