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So, Coffee?

COLUMN

2. ネズミでさえコーヒーの香りでストレスに強くなる

ヒト以外の動物はヒトより嗅覚に頼った生活を送る。ならば、例えばネズミであればヒト以上に好結果を得るのではないだろうか? 東邦大学理学部、増尾好則教授のチームの実験では、コーヒーの香りを嗅がせたネズミは、不眠や拘束、水浸などでストレスを与えても、記憶に関わる海馬の神経成長因子受容体の遺伝子が盛んに働くという結果を明らかにした。

グラフをご覧いただきたい。「A」は何も与えられなかった対照群のネズミ。「B」はストレスだけを与えられたネズミ。「C」はコーヒーの香りを嗅いだネズミで、「D」はストレス下でコーヒーの香りを嗅いだネズミだ。何も与えられなかった「A」のNGFR [※4]数値は一番高いが、ストレスがあってもコーヒーの香りを嗅いでいた「D」のNGFRの発現頻度の高さが目を奪う。コーヒーを飲んだ経験もないネズミにしては驚きの結果であり、海外からも反響の大きい研究だったとか。

コーヒーの香りがネズミに与えるストレス負荷

また、コーヒーの香り成分には、抗酸化作用やストレス緩和作用があることも報告されているらしい。「嗅覚は原初的な感覚ですが、ネズミにとって大脳辺縁系が受け止める嗅覚の情報は、圧倒的に大きなものです。嗅覚の衰えたヒトでさえ心地よく感じるコーヒーの香りを、ネズミならもっと強く受け止めるでしょう」

しかし、古来、悪臭や体臭を嫌い、極端に清潔を好んできた日本人は案外、嗅覚が敏感な民族かもしれない。コーヒーの香り成分が健康に関わるものであるならば、私たち日本人の暮らしにこそ、コーヒーはもっとあっていいはず!

[※4]神経成長因子受容体。抗酸化・抗ストレス作用を有する遺伝子。数値が高いほどストレスが少ないとされる。

\KOGA’S VOICE/
コーヒーの香りにはストレスを軽減させる作用があるんです!

教えてくれた人

古賀良彦先生

1971年慶應義塾大学医学部卒業、1999年に杏林大学医学部附属病院精神神経科教授に。現在はNPO 法人日本ブレインヘルス協会理事長。著書に『週末うつ』(青春出版社)、『熟睡する技術』(メディアファクトリー)ほか。

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