歴史とトレンドが交差する、
世界が注目する食の都メルボルン。
温暖な気候と広大な土地が特徴のオーストラリアは、食料自給率が200%を超え、オーガニック先進国。なかでも「世界で最も住みやすい都市」として名高いオーストラリア第二の都市メルボルンは、「世界のベストレストラン50」にランクインするレストランが現れ、近年注目を集めている。
オーストラリア南東部に位置するビクトリア州の州都メルボルン。イギリス・エコノミスト誌による「世界で最も住みやすい都市ランキング」の常連で、7年連続で1位にも輝いたことのある魅力的な街。ガーデンシティとしても知られ、公園がいたるところにあり、人々がコーヒー片手にのんびりと過ごしている姿に出合える。
メルボルンの都市としての歴史は、1835年に西洋からの入植者がボートフィリップ湾に交易所を造ったのが始まり。1850年代はゴールドラッシュが起こり、世界有数の都市に成長。ヨーロッパをはじめ、世界中から人々がやってきたことにより、さまざまな文化が流入していった。現在も、オーストラリアNO.1というメルボルンの人口増加は、年々増える海外からの移民数が貢献。人口の3分の1が移民という世界屈指のグローバルシティなのだ。
近年、特に注目を集めているのは、食の都としてのメルボルン。豊富な食材に加え、多文化都市ならではの食の豊かさが加わり、「世界ベストレストラン50」に入るレストランや、モダンでユニークなフュージョン料理、ヘルシーを極めたヴィーガンフードなどが生まれ、食のプロが一目置く存在に。そして忘れてはならないのが、イタリア系移民が持ち込んだコーヒー文化。カフェの軒数が年々増加し続け、バリスタになりたい人が世界中から集まるようになり、アジア・オセアニア地区最大級のスペシャルティコーヒーイベントが開催されるなど隆盛を極めている。