日本映画で見るコーヒーシーン
日本映画にも、“日常の中のコーヒー”が印象的に登場する作品がある。意外なところでは笠智衆がコーヒーを愛する数学教授を演じた『好人好日』。61年という古い作品だが、ミルクホールにコーヒーを飲みに行くシーンがあり、妻に飲み過ぎをとがめられても明けても暮れてもコーヒーが何よりの楽しみ。この時代から日本人がコーヒーに親しんでいることがわかる作品だ。『おと・な・り』(09)の手挽きのミルで豆を挽く場面からは音だけでコーヒーの香りが漂って、幸せのおすそ分けをもらった気分に。北海道を舞台にした『しあわせのパン』(12)には、ネルドリップでゆっくりと丁寧にコーヒーを淹れるシーンがある。コーヒーブレイクにセレクトするのにぴったりの、心を癒す3本だ。
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教えてくれた人
細谷美香さん
情報誌の編集者を経て、映画ライターに。さまざまな女性誌を中心に、ハリウッドからアジア、日本まで、グローバルに映画紹介や俳優、監督のインタビューを行っている。好きなジャンルは、ラブコメディと青春映画。