The True Charm
of TAIWAN
お茶もコーヒーも!
台湾・阿里山へ。
台湾といえばお茶が有名だけれど、近年はコーヒーがブーム。産地としての歴史はイギリスからコーヒーの木が持ち込まれた19世紀までさかのぼる。茶の栽培で蓄積した技術と品質管理をコーヒーに応用し、世界でも屈指のコーヒー産地へと変貌を遂げようとしている町、阿里山へ!
Dec 05.2021
台湾のコーヒー事情
コーヒーブームの台湾で
高品質のコーヒーを栽培する
注目される4つの産地。
高品質のコーヒーを栽培する
注目される4つの産地。
日本人の旅先として人気の台湾は、コーヒーブームの最中にあり、コーヒー豆輸入量も年々増加。特に2010年以降の伸びは顕著で、市街地のいたるところで海外のコーヒーチェーン店やコンビニエンスストアのカウンターコーヒーが目につくようになった。また、北部は亜熱帯、南部は熱帯という島を縦貫する山脈に沿った地域では、高品質のコーヒーを栽培する産地も注目を集めている。現在、台湾には10近いコーヒーの産地があるといわれているが、なかでも有名なのは「阿里山(アーリーシャン)」「九彬二山(ジョウビンアーシャン)」「古坑郷(グークンシャン)」「泰武(タイウー)」の4つのエリアだ。台湾に行ったら現地のコーヒーをぜひ楽しみたい。
九彬二山
ジョウビンアーシャン
中部・南投県に位置し、景勝地として知られる台湾最大の湖日月潭の近く。ジャスミンと青りんごを感じさせるフルーティーで酸味のある風味の豆が多い。
古坑郷
グークンシャン
雲林県に位置し、台湾コーヒー発祥の地であるとされる。この地で取れた豆は日本統治時代には天皇への献上品として扱われ、“御用コーヒー”の別名を持っていたことも。
阿里山
アーリーシャン
嘉義県に位置し、茶の名産地としても名高い。野生の猿も多く生息するなど豊かな自然が広がる。サトウキビの風味を持つ独特な味わいの豆が特徴。
泰武
タイウー
南部・屏東県に位置し、大武山が東にそびえる。一年を通して雲や霧に覆われ、朝晩の温度差が大きいため、コーヒーの産地として最適な環境。
日本人の旅先として人気の台湾は、コーヒーブームの最中にあり、コーヒー豆輸入量も年々増加。特に2010年以降の伸びは顕著で、市街地のいたるところで海外のコーヒーチェーン店やコンビニエンスストアのカウンターコーヒーが目につくようになった。また、北部は亜熱帯、南部は熱帯という島を縦貫する山脈に沿った地域では、高品質のコーヒーを栽培する産地も注目を集めている。現在、台湾には10近いコーヒーの産地があるといわれているが、なかでも有名なのは「阿里山(アーリーシャン)」「九彬二山(ジョウビンアーシャン)」「古坑郷(グークンシャン)」「泰武(タイウー)」の4つのエリアだ。台湾に行ったら現地のコーヒーをぜひ楽しみたい。
銘茶の地・阿里山の
コーヒーとは
コーヒーとは
コーヒー畑と茶畑が共存する
唯一無二の産地から生まれるのは、
甘味の余韻を楽しむコーヒー。
唯一無二の産地から生まれるのは、
甘味の余韻を楽しむコーヒー。
烏龍茶や紅茶の名産地としても知られる、阿里山。標高は900〜1300m、一日の寒暖差が大きく降雨量も多く、時折深い霧が立ち込めるというジャマイカのブルーマウンテンに似た自然環境。コーヒーの味わいは、程よいコクと後味に残る甘味が最大の特徴で、台湾のカッピングコンテストでは常に上位に入賞しているほど。現在はティピカやゲイシャ、カツーラなどのアラビカ種を、200haほどの総面積で年間約70tを生産。多くの品種を栽培しているのはこの地に適した品種を探し出すため。精製方法もウォッシュド・プロセス、ナチュラル・プロセス、ハニー・プロセスの全てを取り入れている農家もあり、試行錯誤を続けている。まさに現在進化系の産地なのだ。
タイワンアーリーシャンユーユーパス
ツォウズーウェンファーブールオ
ツォウズーウェンファーブールオ
台湾阿里山 YuYuPas
鄒族文化部落
鄒族文化部落
最高級茶葉と知られる阿里山の茶畑が広がり、烏龍茶・紅茶の製造工程や同エリアの少数民族である鄒(ツォウ)族の歴史や文化を紹介する観光施設。園内ではコーヒーの栽培もしており、創設者の鄭(ヂェン)さんは嘉義コーヒー産業発展協会の理事長で、園内ではおいしいお茶はもちろんコーヒーも飲むことができる。
阿里山訪問で
立ち寄るならここ!
立ち寄るならここ!
阿里山随一の
クオリティを誇る
栽培農家が営むカフェ。
クオリティを誇る
栽培農家が営むカフェ。
阿里山のコーヒー農家の中でも、熱心に栽培に取り組でいるのが方政倫(ファンジョンルン)さん。そんな彼がオーナーを務めるお店、『鄒築園(ツォウジューユエン)』では自家栽培のコーヒーのみを提供しており、精製方法はウォッシュド、ハニー・プロセスなどを取り入れている。メニューも精製方法ごとに分けられているので、それぞれの味の違いを楽しめる。 (写真上)ウォッシュド豆をサイフォンで淹れた「水洗豆 虹吸熱咖啡(シェイシードウ ホンシールイカーフェイ)」(NT$150 )と、方政倫さんの妹の手作りチーズケーキ「起司蛋糕 (チースーダンガオ)」(NT$90)。(写真左)会話も楽しめるカウンター。(写真右)オーダーごとに一杯ずつ丁寧に淹れる。
中国茶文化が育んだ、
コーヒの新たな形に
出合えるカフェ。
コーヒの新たな形に
出合えるカフェ。
オーナーの許定燁(シュディンイエ)さんの父親が栽培している阿里山コーヒーをメインに提供するカフェ『卓武珈琲(ジュオウーカーフェイ)』。オーナーはQグレーダーの資格を持ち、焙煎も自ら店内で行う本格派。ユニークなのは「聞香杯」という中国茶器を使ってコーヒーを提供していること。ひっくり返された茶器の中にはコーヒーが入っており、持ち上げると香りが一気に漂う。茶器にも香りが残っているので、それを嗅いで香りを楽しむという、お茶文化を取り入れた提供方法で、コーヒーの新たな楽しみ方が広がる。(写真上)「阿里山卓式農場珈琲(アーリーシャンジュオウーノンチャンカーフェイ)」。(写真下)テラス席も。